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こんにちは、愛媛県西条市のみどり歯科医院です。
歯科相談で歯並びを治したいという声をよくいただきますが、実は見た目の歯並びだけでなく噛み合わせも同じくらい重要です。歯並びが整っていても、噛み合わせに不具合があると顎や筋肉に負担がかかり、頭痛や肩こり、さらには歯の寿命にも影響してしまうことがあります。つまり、歯並びと噛み合わせは似ているようでいて、役割も意味も異なるものです。両方を理解し、正しく治療に取り組むことが、お口全体の健康につながります。ここでは、歯並びと噛み合わせの違い、噛み合わせで大切なポイント、そして改善のための治療方法について詳しくご紹介します。
目次
歯並びと噛み合わせの違いって？
歯並び
歯並びとは、上下の歯が前から見てどのように並んでいるかという見た目の整い方を指します。歯並びがいいと見た目が良いだけでなくブラッシングしやすく、虫歯や歯周病のリスクを減らすことにもつながります。一方で歯並びが乱れていると、清掃が難しくなるだけでなく、発音や噛む力の分散にも影響するため、見た目以上に健康面のリスクを抱えているケースも少なくありません。
噛み合わせ
噛み合わせとは、食事や会話の際に上下の歯がどのように接触しているか、さらに顎や筋肉の働きが調和しているかという機能的な部分を指します。歯並びが良くても、奥歯だけが強く当たっていたり、顎の位置がずれていたりすると、噛み合わせは良いとはいえません。例えば、見た目は整っていても片側でしか噛めない、顎が痛むといった場合、それは噛み合わせのトラブルです。つまり歯並びと噛み合わせは密接に関わりながらも、評価の基準が異なるのです。
噛み合わせの重要のポイント
歯の当たり方
噛み合わせにおいて最も大切なのは、上下の歯がバランスよく当たっているかどうかです。例えば特定の歯だけが強く当たると、その歯に過剰な力がかかり、欠けたり摩耗が進んだりします。歯にヒビが入る、歯の根が割れるなどのトラブルの原因になることもあります。均等な噛み合わせは歯を長持ちさせる鍵であり、歯科医師が治療の際に細かくチェックする大事なポイントです。
顎関節の動き
噛み合わせは顎関節の健康にも直結します。顎関節は耳の前にある関節で、食事の時などに上下の顎を動かす大切な役割を担っています。良い噛み合わせとは、歯を最大面積で噛み合わせた時にこの顎関節が最も自然な状態にあることを指します。噛み合わせがずれると顎関節に負担がかかる状態で噛む必要が出てきてしまい、関節に負担がかかります。放置していると口を開けるとカクカク音がする、顎が痛くて硬い物が食べられないといった顎関節症を引き起こす場合があります。
筋肉の使い方
噛む時に働く筋肉の使い方も大切です。こちらも顎関節と同様で、歯を最大の面積で噛み合わせた時に筋肉に緊張がない状態が良い噛み合わせです。筋肉が緊張すると首や肩の筋肉まで影響し、肩こりや頭痛を引き起こすこともあります。噛み合わせの改善は口の中だけでなく、全身の健康を整えることにもつながっているのです。
噛み合わせを良くする治療
矯正治療
噛み合わせを根本から整える治療法として有効なのが矯正治療です。ワイヤー矯正やマウスピース矯正を用いて歯を動かし、上下の歯が正しく噛み合う位置に誘導します。
詰め物、被せ物の調整
虫歯治療などで詰め物や被せ物を入れたあと、違和感がある片方ばかり当たると感じることがあります。これは噛み合わせの高さがわずかに合っていないことが原因です。こうした場合は、噛み合わせのチェックを行い、歯科医院で調整を加えることで改善が可能です。
筋機能療法
噛み合わせを安定させるためには、歯だけでなく筋肉の使い方を整えることも必要です。
そのために行われるのが筋機能療法（MFT）です。舌の正しい位置を覚えるトレーニングや口周りの筋肉を鍛える運動を通じて、正しい噛み方や呼吸の仕方を身につけます。特にお子さまの場合、口呼吸や舌の癖が歯並びや噛み合わせに悪影響を与えるため、早期に筋機能療法を取り入れることで将来的な矯正の負担を減らすことができます。
【まとめ】
歯並びと噛み合わせは混同されがちですが、実際には異なる概念です。歯並びは静的な見た目を、噛み合わせは顎関節を含めた動的な状態を示します。噛み合わせが悪いと、歯や顎のトラブルだけでなく、全身の不調へつながる可能性があります。治療法には矯正治療、詰め物や被せ物の調整、筋機能療法などがあり、それぞれ患者様の症状や年齢に合わせて選択されます。見た目だけでなく、長期的な健康を守るためにも噛み合わせはとても重要です。
